最近では、ライブ配信やゲーム配信が、誰でも手軽にできるようになっています。
「ツイキャス」や「インスタライブ」などは、スマホが1台あればライブ配信が可能。
PS4があれば、ボタン1つでYouTubeや「ニコニコ生放送」にプレイ動画をアップロードできます。
とはいえ、ライブ配信やゲーム配信をするには当然ネット環境が必要です。
固定回線より手軽に使えるポケットWiFiで配信したいと考える人も、いるのではないでしょうか?
今回は、ライブ配信やゲーム配信がポケットWi-Fiでもできるのかどうかを解説。
注意点や配信に向いているポケットWi-Fiの特徴、おすすめのサービスについても紹介していきます。
ポケットWi-Fiと契約してライブ配信やゲーム配信をしたいという方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
注意!ポケットWi-Fiはライブ配信やゲーム配信には不向き
結論から言えば、ポケットWi-Fiでもゲーム配信やライブ配信は可能です。
ただし、あまりおすすめだとは言えません。
回線の速度には、以下の2種類があります。
下り速度 | データをダウンロードするときの速度 |
上り速度 | データをアップロードするときの速度 |
「下り速度」は、データを受信(ダウンロード)するときの速度。
ウェブブラウジングや動画の視聴は、下りになります。
一方「上り速度」は、スマホやパソコンからデータを送信(アップロード)するときの速度。
メッセージやデータの送信は、上りです。
関連記事:ポケットWiFiの上り・下りって何?通信速度の目安と実効速度の測り方も解説
このうち、ゲーム配信やライブ配信は、動画をアップロードするので上りになります。
固定回線では基本的に、下り速度と上り速度がほぼ同じ値で、どちらも高速通信が可能です。
しかしポケットWi-Fiでは以下のように、下り速度に比べて、上り速度が遅くなっています。
機種 | 下り最大速度 | 上り最大速度 |
W06(WiMAX) | 1.2Gbps(1,200Mbps) | 75Mbps |
FS030W | 150Mbps | 50Mbps |
D1 | 150Mbps | 50Mbps |
GlocalMe G3 | 150Mbps | 50Mbps |
※いずれの速度も理論値であり、実際にこの速度が出るわけではありません
そのためポケットWi-Fiは固定回線に比べて、ゲーム配信やライブ配信には不向きです。
固定回線があるなら、そちらを利用した方が確実だと言えるでしょう。
ライブ配信やゲーム配信にポケットWi-Fiがおすすめな2タイプ
ここまで説明してきたように、ライブ配信やゲーム配信に使用するには、ポケットWi-Fiは不向きです。
しかし以下2タイプのどちらかに当てはまっているのなら、ポケットWi-Fiがおすすめだと言えます。
- 自宅に固定回線がない人
- 屋外などでライブ配信をしたい人
ここでは、それぞれのタイプについて説明していきましょう。
1.自宅に固定回線がない人
自宅に固定回線を引く場合、インターネット工事が必要です。
また、工事には予約が必要で、すぐに取り掛かってもらえるわけではありません。
2.屋外などでライブ配信をしたい人
固定回線は、当然自宅内でしか利用できません。
しかし、なかには屋外でもライブ配信したいという人もいるでしょう。
屋外で配信をしたいなら、ポケットWi-Fiがおすすめ。
ライブ配信やゲーム配信に必要なデータ通信量は?
ポケットWi-Fiは基本的に、サービスやプランによって、月間のデータ通信量が制限されています。
ではライブ配信やゲーム配信をすると、どれくらいのデータを消費するのでしょうか?
ゲーム配信がメインのライブ配信プラットフォームである「OPENREC.tv(オープンレック・ティービー)」では、スマホでのライブ配信に以下のデータ通信量がかかります。
解像度 | データ消費量 | |
高画質 | 720p | 約0.8GB/1h |
中画質 | 540p | 約0.4GB/1h |
低画質 | 270p | 約0.2GB/1h |
高画質の動画であれば、1時間あたりのデータ消費量は約0.8GB。
毎日1時間配信するなら、月間24GBは必要だという計算になります。
この場合、配信以外にもポケットWi-Fiを使用するなら、少なくとも月30GBくらいは欲しいところです。
ライブ配信やゲーム配信におすすめなポケットWi-Fiの2つの特徴
ポケットWi-Fiには様々なサービスがあり、それぞれ特徴が異なります。
この特徴によって、ライブ配信やゲーム配信に向いているものも、不向きなものもあるのです。
ポケットWi-Fiのうち、ライブ配信やゲーム配信に向いているサービスの特徴は、以下の2つ。
- データ通信量の制限がない
- キャリア回線を使用している
ここでは、それぞれの特徴について説明していきましょう。
1.データ通信量の制限がない
ポケットWi-Fiのなかには、月間のデータ通信量が無制限のものもあります。
こうしたサービスを選べば、配信にかかるデータ消費量を気にする必要はありません。
プラン | 制限 | |
WiMAX | ギガ放題 | 3日10GB |
縛りなしWiFi | 縛りなしプラン | 1日2GB |
月間のデータ通信量が無制限でも、こうしたサービスは選ばない方が懸命です。
データ通信量が完全無制限のポケットWi-Fiについては、後ほど紹介します。
2.キャリア回線を使用している
全てのポケットWi-Fiは、以下2種類のうち、どちらかの回線を使用しています。
- WiMAX2+回線
- キャリア回線
「WiMAX2+回線」は、屋外での通信速度こそ速いものの、屋内では電波を受信しにくいというデメリットがあります。
一方キャリア回線は、屋内でも安定した通信が可能です。
また、WiMAX2+回線は電波の対応エリアが狭く、過疎地ではネットに繋がらないところが多い点もデメリット。
その点キャリア回線は対応エリアが広いので、旅行先などでライブ配信したい場合にもおすすめです。
ライブ配信やゲーム配信におすすめのポケットWi-Fi3選
ここまで、ライブ配信やゲーム配信におすすめのポケットWi-Fiの特徴について説明してきました。
では、具体的におすすめのポケットWi-Fiはどれなのでしょうか?
ライブ配信やゲーム配信におすすめのポケットWi-Fiのサービスは、以下の3つです。
- どんなときもWiFi
- NEXTmobile
- FUJI WiFi
ここでは、各サービスがライブ配信やゲーム配信におすすめな理由やデメリット、どんな人におすすめかについて説明していきます。
1.どんなときもWiFi
「どんなときもWiFi」は、ポケットWi-Fiの長期レンタルサービスです。
どんなときもWiFiでは、月額3,480円でポケットWi-Fiをレンタルできます。
どんなときもWiFiがライブ配信やゲーム配信におすすめな理由
どんなときもWiFiがおすすめな理由は、以下3点あります。
- 月間のデータ通信量無制限
- 3日で10GBなどの制限なし
- トリプルキャリアに対応
どんなときもWiFiでは、月間のデータ通信量が無制限。
3日で10GBなどの制限もありません。
これなら、データ通信量を気にすることなく、ライブ配信やゲーム配信ができます。
さらにどんなときもWiFiは、「ドコモ」「au」「ソフトバンク」のトリプルキャリアに対応。
現在地や時間帯に応じて、最も電波をつかみやすい回線に自動で切り替わります。
どの回線も安定しているので、配信時に回線が途切れてしまうリスクも少ないと言えるでしょう。
どんなときもWiFiのデメリット
どんなときもWiFiには、以下3つのデメリットもあります。
- 契約期間の縛りがある
- 契約解除料がかかる
- 3年目からは月額料金が高くなる
どんなときもWiFiには、2年間の契約期間の縛りがあります。
契約満了月の翌月にある更新月以外に解約した場合、以下の契約解除料がかかってしまうので注意しましょう。
解約時期 | 契約解除料 |
0~12ヶ月目 | 19,000円 |
13~24ヶ月目 | 14,000円 |
26ヶ月目~ | 9,500円 |
さらに、どんなときもWiFiは以下のように、3年目から月額料金が変更されます。
月額料金 | |
~2年目 | 3,480円 |
3年目~ | 3,980円 |
3年目からは月額料金が500円高くなってしまうので、長期間の契約を考えている人も注意しましょう。
どんなときもWiFiはこんな人におすすめ
どんなときもWiFiは、主に以下の人たちにおすすめです。
- 過疎地に住んでいる人
- 過疎地でもライブ配信をする人
キャリア回線でも、キャリアによって電波の対応エリアが異なります。
関連記事:ポケットwifiは対応エリアの確認が必須!確認方法とおすすめを解説
WiMAXを除いたポケットWi-Fiは、ソフトバンク回線を使っているものがほとんどです。
つまりソフトバンクの対応エリア外では、通信ができません。
しかし、どんなときもWiFiはトリプルキャリア対応。
ソフトバンクの電波が圏外でも、ドコモかauの対応エリア内であれば、問題なく配信ができます。
そのため、過疎地でもライブ配信をするという人には、どんなときもWiFiがおすすめです。
2.NEXTmobile
「NEXTmobile(ネクストモバイル)」は、以下3つのプランを提供しているポケットWi-Fiのサービスです。
月額料金 | |
フラット20GBプラン | 2,400円 |
フラット30GBプラン | 2,700円 |
使い放題プラン | 3,100円 |
NEXTmobileがライブ配信やゲーム配信におすすめな理由
NEXTmobileがおすすめな理由は、以下の3つです。
- 使い放題プランなら、月間のデータ通信量無制限
- 3日で10GBなどの制限なし
- ソフトバンク回線を使用
NEXTmobileには、月間のデータ通信量が無制限の「使い放題プラン」があります。
こちらも、3日で10GBなどの制限はありません。
ソフトバンク回線を使用しているため、通信の安定性も十分です。
NEXTmobileのデメリット
NEXTmobileには、以下3つのデメリットもあります。
- 契約期間の縛りがある
- 解約手数料がかかる
- 3年目からは月額料金が高くなる
NEXTmobileのデメリットは、どんなときもWiFiと全く同じ。
2年間の契約期間の縛りがあり、更新月以外に解約すると以下の解約手数料がかかります。
解約時期 | 解約手数料 |
0~12ヶ月目 | 19,000円 |
13~24ヶ月目 | 14,000円 |
26ヶ月目~ | 9,500円 |
解約時期に応じた解約手数料の額は、どんなときもWiFiと変わりません。
さらに契約3年目からは、以下のように月額料金が変更になります。
~2年目 | 3年目~ | |
フラット20GBプラン | 2,400円 | 2,900円 |
フラット30GBプラン | 2,700円 | 3,200円 |
使い放題プラン | 3,100円 | 3,600円 |
3年目から月額料金が500円高くなる点も、どんなときもWiFiと同様です。
NEXTmobileはこんな人におすすめ
NEXTmobileは、データ通信量無制限で、とにかく安くポケットWi-Fiを利用したい人におすすめ。
ライブ配信やゲーム配信に向いているサービス3つの、データ通信量無制限プランの月額料金は以下のとおりです。
月額料金 | |
どんなときもWiFI | 3,480円 |
NEXTmobile 使い放題プラン |
3,100円 |
FUJI WiFi 快適!クラウドプラン |
3,980円 |
このように、月額料金はNEXTmobileが最安となっています。
3.FUJI WiFi
「FUJI WiFi(フジ・ワイファイ)」は、ポケットWi-Fiの長期レンタルサービスです。
FUJI WiFiでは、以下5つのプランを提供しています。
月額料金 | |
25ギガプラン | 2,480円 |
50ギガプラン | 2,980円 |
100ギガクラウドプラン | 3,480円 |
快適!クラウドプラン | 3,980円 |
WiMAX2+プラン | 3,200円 |
「WiMAX2+プラン」はWiMAXの端末をレンタルできるプラン、それ以外はキャリア回線を使ったポケットWi-Fiをレンタルできるプランです。
WiMAXは屋内で電波を受信しにくいデメリットがあるので、それ以外のプランを選びましょう。
キャリア回線のプランでレンタルできる機種は、それぞれ以下のとおりです。
機種 | |
25ギガプラン | FS030W |
50ギガプラン | |
100ギガクラウドプラン | GlocalMe G3 |
快適!クラウドプラン |
FUJI WiFiがライブ配信やゲーム配信におすすめな理由
FUJI WiFiがおすすめな理由は、以下の3点です。
- 快適!クラウドプランなら、月間のデータ通信量無制限
- 3日で10GBなどの制限なし
- キャリア回線を使用
FUJI WiFiの「快適!クラウドプラン」では、月間のデータ通信量が無制限。
3日で10GBなどの制限もありません。
キャリア回線を使用しているプランを選べば、屋内でも安定した通信が可能です。
FUJI WiFiのデメリット
FUJI WiFiのデメリットは、プランによっては月額料金が高額だという点。
データ通信量が無制限の快適!クラウドプランでは、月額料金が3,980円です。
とはいえ、FUJI WiFiには「50ギガプラン」や「100ギガクラウドプラン」のような大容量プランもあります。
50ギガプランなら月額料金は2,980円、100ギガクラウドプランでも3,480円です。
こうしたプランを選べば、他のサービスに比べて高いということはありません。
FUJI WiFiはこんな人におすすめ
FUJI WiFiは、契約期間に縛られたくないという人におすすめ。
どんなときもWiFiやNEXTmobileには2年間の縛りがあり、更新月以外に解約した場合、9,500~19,000円の契約解除料がかかってしまいます。
その点、FUJI WiFiには契約期間の縛りがなく、いつ解約しても契約解除料がかかりません。
ライブ配信やゲーム配信におすすめなポケットWi-Fi3つを比較
ここまで、ライブ配信やゲーム配信におすすめなポケットWi-Fi3つを紹介してきました。
では、これらの3つのうち、最もおすすめなのはどこなのでしょうか?
各ポケットWi-Fiの比較表は、以下のとおりです。
どんなときもWiFi | NEXTmobile 使い放題プラン |
FUJI Wifi 快適!クラウドプラン |
|
月額料金 | 3,480円 | 3,100円 | 3,980円 |
契約期間 | 2年間 | なし | |
契約解除料 | 9,500~19,000円 | なし | |
使用回線 |
キャリア回線 (トリプルキャリア) |
キャリア回線 | |
データ通信量 | 無制限 | ||
上り最大速度 | 50Mbps |
※どんなときもWiFiとNEXTmobileは、3年目から上記の料金+500円
キャリア回線を使用している点とデータ通信量、上り最大速度はどのサービスも同じです。
そのためサービスを選ぶポイントは、月額料金と契約解除料の2点になります。
月額料金が一番安いのは、3,100円のNEXTmobile。
更新月以外に解約しないのなら、NEXTmobileが一番おすすめです。
途中で解約する可能性があるのなら、契約解除料がかからないFUJI WiFiがおすすめ。
快適!クラウドプランはやや高額ですが、100ギガクラウドプランなら、月額料金はどんなときもWiFiと同じ3,480円。
50ギガプランで十分なら、わずか2,980円です。
さらに他の2サービスと違って、契約3年目以降も月額料金は変わりません。
まとめ
ポケットWi-Fiは固定回線に比べると、ライブ配信やゲーム配信をするのには向きません。
しかし自宅に固定回線がない場合や、自宅外でも配信をする場合、ポケットWi-Fiがあれば便利です。
ポケットWi-Fiを契約するなら、以下の条件を満たしたサービスを選びましょう。
- データ通信量が無制限(3日で10GBなどの制限もなし)
- キャリア回線を使用している
これらの条件を満たしているのは、以下の3サービスです。
こんな人におすすめ! | |
どんなときもWiFi | 過疎地でもライブ配信をしたい |
NEXTmobile | 月額料金を安く抑えたい |
FUJI WiFi | 契約期間に縛られたくない |
ポケットWi-Fiをライブ配信やゲーム配信に使いたいという方は、ぜひこれらのサービスとの契約を検討してみてはどうでしょうか。