普段使いとしてのイメージが強いポケットWiFi。
実は法人として契約することもできるのをご存知ですか?
さっそく結果から申し上げると、法人のみなさんはポケットWiFiを導入することで経費を削減することができます。
フィーチャーフォンを契約している会社も多いかもしれませんが、ポケットWiFiを契約することで、
- 経費が安くなる
- 会社の外でもネット環境を作ることができる
- 法人ならではの特典がついてくる
- 海外などの出張先でも使える
などのメリットを受けることができます。
今回は法人でポケットWiFiを導入しようかと考えている方に向けて、法人向けポケットWiFi徹底比較という内容で解説しました。
*本来「ポケットWiFi」とはY!mobile社が提供するWiFiルーターの商品名のことですが、現在では持ち運びができるモバイルルーターのことを俗称として「ポケットWiFi」と呼んでいます。
本記事では、持ち運びができるWiFiルーターという意味で「ポケットWiFi」という言葉を使用しておりますので、ご了承ください。
Contents
法人向けと個人向けポケットWiFiの違い
ここでは法人向けのポケットWiFiプランと個人向けポケットWiFiの「共通点」と「相違点」について解説します。
まず、法人向けと個人向けのポケットWiFiに関する共通点は以下の通り。
共通点
・料金やキャンペーン内容は業者によって異なる
・一定のデータ量に達すると制限速度がかかる
法人向けのポケットWiFiを選ぶとき、個人向けのポケットWiFiを選ぶとき、料金やキャンペーンが業者によって異なる点は両者とも共通しています。
また、法人向けポケットWiFiの場合も、個人向けポケットWiFiの場合も、一定のデータ量に達すると速度制限がかかりますので、プランを選ぶ際に注意しましょう。
相違点
・個人はキャッシュバック=メリット、法人はキャッシュバックに注意
・個人は個人契約しかできない、法人は法人契約も個人契約もできる
個人向けのポケットWiFiを選ぶ際キャッシュバックは単純にメリットとなりますが、法人向けポケットWiFiを選ぶ場合は、一概にメリットとならないので注意が必要。
簡単に申し上げると、キャッシュバックの金額によっては所得税がかかることがあります。
キャッシュバックと税金の関係については下記「キャッシュバックの法人税に注意」で詳しく解説していますので、気になる方は先にそちらをお読みください。
法人向けポケットWiFiの選び方
法人向けポケットWiFi選びのポイントは以下の5つ。
- 料金で選ぶ
- 対応エリアで選ぶ
- データ通信量で選ぶ
- 通信速度で選ぶ
- 法人向けキャンペーンで選ぶ
ここでは、法人向けポケットWiFiの選び方についてご紹介します。
法人向けポケットWiFiは「料金」で選ぶ
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は料金に注目しましょう。
法人向けポケットWiFiの料金の主な内訳は
- 月額料金×利用期間
- 端末料金
- キャンペーン割引
- キャッシュバック
です。これらの要素を全て考慮し、最終的な料金を比べてみましょう。
例えば法人向けポケットWiFiの相場は、データ無制限で月額2,500円〜4,000円ほど。(ポケットWiFi業者によって最大接続可能台数が異なります)
相場から大きく外れていないか、契約前にチェックするようにしましょう。
法人向けポケットWiFiは「対応エリア」で選ぶ
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は対応エリアをしっかり確認することも大切。
ポケットWiFi(モバイルルーターの意)に搭載されている通信規格がLTEなのかWIMAXかで、対応エリアが異なる場合があるからです。
例えば一般的なポケットWiFiに使われているLTEはモバイル回線ですので、比較的地方でも通信が可能となっています。
一方のWIMAXは都市部を中心に対応していることが多く、地方で持ち歩きたい場合は繋がらない可能性も。
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は、勤務地や出張先に対応しているかどうか、しっかり確認するようにしましょう。
法人向けポケットWiFiは「データ通信量」で選ぶ
法人向けポケットWiFiを選ぶ際はデータ量に注目しましょう。
結果から言ってしまうと、解約台数が多い方、月ごとの通信量にばらつきがある方は、無制限プランを選ぶのがおすすめです。
法人向けポケットWiFiプランには、
- 月額通信量の上限が決められているもの
- 3日間で10GBなど数日単位で上限が決められているもの
- データ無制限のもの
の3種類があります。
例として、250MBと500MBでできることを下記の表でまとめましたので、参考にしてください。
できること | 250MB | 500MB |
Webサイトを閲覧する | 約180回 | 約360回 |
音楽データのダウンロード (1曲4分) |
約60曲 | 約120曲 |
Eメールを送信する (文章のみ) |
約250通 | 約500通 |
Eメールを送信する (写真付き) |
約75通 | 約150通 |
FaceTime | 約13時間 | 約26時間 |
LINEのメッセージを送る | 約12万通 | 約24万通 |
Skypeの音声通話をする | 約80分 | 約160分 |
Facebookを投稿する | 約1700回 | 約3400回 |
Twitterを投稿する | 約400回 | 約800回 |
法人向けポケットWiFiは「通信速度」で選ぶ
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は通信速度をしっかり確認するようにしましょう。
通信速度が十分でないと、業務に支障をきたす可能性があるからです。
ネット回線は
- アップロード速度
- ダウンロード速度
- PING値
で測定され、目安としては以下の速度であればWebサイトの閲覧から高画質での動画視聴までスムーズに行うことができます。
上り(アップロード速度) | 30Mbps以上 |
下り(ダウンロード速度) | 30Mbps以上 |
PING値(通信の応答速度) | 15以下 |
また、ポケットWiFiの回線として使用されているLTEとWIMAXには下記の表のような違いがあります。
LTE | WIMAX | |
一般的な周波数帯 | 700MHz〜1.7GHz | 2.5GHz |
通信電波の特徴 | 屋内や山間部などでも繋がりやすいが、通信速度はWIMAXより遅め | 屋内や山間部だと電波が干渉されやすいが、通信速度はLTEより速い |
最速通信速度 | およそ200Mbps | およそ550Mbps |
LTEは山間部や地方での使用頻度が高い法人の方におすすめ、WIMAXは都市部での使用頻度が高い法人の方におすすめです。
法人向けポケットWiFiは「使用頻度」で選ぶ
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は使用頻度も忘れずに契約前に確認しましょう。
法人向けポケットWiFiには以下の2種類があります。
- 短期契約
- 長期契約
「短期間で使う予定」もしくは「現時点でどれくらい使うのか未定」という方は短期レンタルの法人プランの方がお得です。
例えばソフトバンクの法人向けのマンスリープランでは、1日あたり194円(税込)で使うことができます。
一方、長期間使用することが既に決定している法人の方は長期契約を選びましょう。
3年間などの長期契約の場合は、途中解約をしたとしても解約手数料がかからない、などの特典がある場合もあります。
法人向けポケットWiFiは使用頻度に合わせて契約をすると無駄のないプランを選ぶことができるでしょう。
法人向けおすすめポケットWiFi7選!
法人向けのポケットWiFiを検討している方には、以下の7つがおすすめです。
- FUJI Wifi
- Y!mobile ポケットWiFi
- No1パートナー
- BroadWIMAX
- ネクストWiFi
- ドコモのポケットWiFi
- ソフトバンク ポケットWiFi
ここでは、法人向けおすすめポケットWiFiをご紹介します。
商品名 | 法人プラン/月額料金(例) | 通信データ量(例) | おすすめポイント |
FUJI Wifi | 快適クラウドプラン/3,980円
100ギガクラウドプラン/3,480円 |
快適クラウドプラン/無制限
100ギガクラウドプラン/月100GB |
世界93カ国に対応 |
Y!mobile ポケットWiFi | スマホベーシックプランM/3,680円
スマホベーシックプランM/4,680円 |
スマホベーシックプランM/9GB
スマホベーシックプランM/14GB |
2回線以上の契約で割引になる法人割引あり |
No1パートナー | 3,150円〜 | 無制限 | 1日3GBまでなら無制限で使い放題 |
BroadWIMAX | ライトプラン/2,726円〜
ギガ放題プラン/2,726円〜(割引価格) |
ライトプラン/月7GB
ギガ放題プラン/無制限 |
契約台数全てに割引が適応される |
ネクストモバイル | 30GBプラン/3,490円
50GBプラン/3,490円〜(割引価格) |
30GBプラン/月30GB
50GBプラン/月50GB |
ソフトバンク回線を利用 |
ドコモのポケットWiFi | domono「N-01」利用/6,400円〜 | domono「N-01」利用/月5GB〜 | キャンペーン中は端末料金無料 |
ソフトバンク ポケットWiFi | 法人データ通信プランフラット/3,696円〜(割引価格) | 法人データ通信プランフラット/月7GB | キャリアアグリゲーション対応 (*下記参照) |
*「キャリアアグリゲーション」とは、異なる周波数帯の電波を束ねて1つの通信回線としてデータの送受信を行う技術のことです。
周波数帯の帯域幅がまとまることで、以前よりさまざまな場所で高速通信を保つことができるようになりました。
FUJI Wifi
FUJI Wifiは業界最安値レベルで高速のポケットWiFiのレンタルを行なっている会社です。
契約期間に縛りがありませんので、その月の15日までに手続きをすれば、次の月からは解約をしたりプランを変更することもできます。
リーズナブルな料金のものを選びたい、月単位で気軽にプランの変更などを行いたい方は迷わずFUJI Wifiを選びましょう。
Y!mobile ポケットWiFi
Y!mobileは、2回線以上の契約で台数ごとに割引が受けられる法人向け割引サービスを行なっています。
例えば月々3,680円のスマホベーシックプランMでは、社員が使うそれぞれの回線を1つのプランにまとめると、2回線目から料金が2,980円に割引に。
割引は契約している限りずっと続きますので、契約台数が多ければ多いほどお得になるという、法人に最適なプランとなっています。
「契約台数の数が多くなることが予想される」「少しでも価格を抑えたい」という法人の方はY!mobileのポケットWiFiがおすすめです。
No1パートナー
No1パートナーは法人専用のポケットWiFiを提供している会社です。
法人専用のサービスを提供しており、専用の窓口も設置されていますので、サポート体制も充実していると言えます。
2019年11月現在、No1パートナーでは5台以上の契約で端末料金が無料になるキャンペーンを実施中。
法人向けポケットWiFiを初めて導入するのでサポート体制を重視したいという方は、No1パートナーを選ぶと良いでしょう。
BroadWIMAX
BroadWIMAXは、インターネット回線WIMAXを利用したポケットWiFiを提供している会社です。
法人向け特別割引を利用すれば、通常18,857円の初期費用が0円で利用でき、この割引は契約台数全てに適応されます。
WIMAXは都市部を中心に基地局がありますので、都市部での量が中心になる法人の方は通信環境も安心。
契約台数が多くなる予定、都市部を中心に使用予定という方は、BroadWIMAXの利用を検討してみてください。
ネクストモバイル
ネクストモバイルは、ソフトバンクのモバイル回線を利用したポケットWiFiを提供している会社です。
2019年11月現在、東京、大阪、札幌など全国の主要都市の99%以上をカバーしていますので、全国の広い範囲でしようする方に最適。
公式ホームページから申し込むと端末料金が0円になるキャンペーンも行なっていますので、利用を検討する方は早めのお申し込みがおすすめです。
ドコモのポケットWiFi
大手携帯会社ドコモでも、ポケットWIFiプランの契約をすることができます。
ドコモのポケットWiFiプラン料金の内訳は以下の通りです。
- 基本プラン(ルーター料金)
- パケットパック(データ通信料)
- インターネット接続サービス(プロバイダ料金)
3回線以上の契約で割引が受けられる「みんなドコモ割」や、法人限定でつけられる「ビジネス通話割」など、割引制度も豊富。
気になる方は直接ドコモに問い合わせをして料金シミュレーションをしてみましょう。
問い合わせ先 : ドコモコーポレートインフォメーションセンター
電話番号 : 0120-808-539(平日9時〜18時、土日祝休み)
ソフトバンク ポケットWiFi
ソフトバンクのポケットWiFiは
- モバイルルーター端末を購入
- モバイルルーター端末をレンタル
の2タイプから選ぶことができます。
端末によって大量バッテリー搭載のもの、998Mbpsという通信速度が非常に速いものなど特徴あり。
それぞれ海外でも使うことができますので、海外出張などが多い法人の方はソフトバンクをチェックしてみましょう。
法人向けポケットWiFiを選ぶときの注意点
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は以下の3点に注意しましょう。
- 値段より対応範囲を重視する
- キャッシュバックはお得か確認する
- 契約台数を決めて相見積もりを取る
ここでは、契約時の失敗を防ぐために、法人向けポケットWiFiを選ぶときの注意点を確認しましょう。
値段より対応範囲を重視する
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は、対応範囲に注意するようにしてください。
料金が安いからという理由だけで契約をしてしまうと、出張先や地方支店が対応地域に含まれていなかった、というトラブルを引き起こす可能性があるからです。
本記事でも解説していますが、モバイル回線であるLTEは比較的地方や山間部にも強く、インターネット回線であるWIMAXは都市部を中心に2000もの基地局が集まっていますので、特に都市部での利用に最適。
法人向けポケットWiFiの対応地域はホームページで確認することができますので、契約前にしっかり確認するようにしましょう。
キャッシュバックはお得か確認する
法人向けポケットWiFiはキャッシュバックに注意する必要があります。
- キャッシュバックの台数を確認
- キャッシュバックの所得税に注意
以上の2点がポイント。
以下、詳しく解説していきます。
キャッシュバックの台数を確認
1つ目の注意点は「キャッシュバックが適応となる台数をチェックする」という点です。
法人契約の場合はキャッシュバックが契約台数全てに適応されず、1台分しか適応されないプランもありますので注意しましょう。
また、法人向けプランには
- 端末料金が無料
- 端末料金が有料
- 途中解約すると端末料金がかかる
- キャッシュバックか他の割引を選ぶ必要がある
などさまざまなパターンがあります。
キャッシュバックの台数と合わせて、割引プランについても確認するようにしましょう。
ちなみに、法人だから法人契約でなければいけないという決まりはありません。
業務での利用であっても社員の個人名義で個人契約をした方がお得になる場合もありますよ。
キャッシュバックの所得税に注意
法人の方は「キャッシュバック」に関して注意しなければいけないことがあります。
それは「現金でのキャッシュバックは『雑収入扱い』となり税金の対象となる」という点です。
現金でのキャッシュバックは一時所得として計上され、所得税がかかります。
ただし注意しておきたいのは、一時所得には基礎控除があるということ。
50万円までは控除の対象になりますので、現金でのキャッシュバックがあったとしても、50万円以下であれば所得税はかかりません。
個人向けの場合はキャッシュバックはメリットとして捉えることができますが、法人向けの場合は本当にお得になるのか検討する必要があるでしょう。
契約台数を決めて相見積もりを取る
法人向けポケットWiFiを選ぶ際は、契約台数を基準に相見積もりを取るようにしましょう。
法人向けポケットWiFiはまとめて契約することで割引が受けられたり、一定数以上の台数契約をすると端末料金が無料になることも。
契約台数を先に決めてから、複数の業者に相見積もりを取ることで、効率的にお得なプランを見つけることができます。
法人向けポケットWiFiならFUJI Wifiがおすすめ
最後に本記事の内容を簡単にまとめておきましょう。
- 法人はフィーチャーフォンではなくポケットWiFi利用がおすすめ
- 法人向けポケットWiFiは料金・対応エリア・通信量・通信速度で選ぶ
- 契約の際は対応範囲とキャッシュバックを要チェック
- 事前に相見積もりを取るのがおすすめ
法人向けポケットWiFiは、プランが多く迷ってしまいますが、しっかり事前にリサーチをすることで無駄のないお得なプランを選ぶことができます。
ぜひ本記事を参考に、最適なポケットWiFiを選んでみてください。