企業で格安SIMの契約を考えたときに「法人契約と個別の契約では、どちらが得なんだろう」と気になりませんか?
また「何か条件が違うのだろうか?」と疑問に思う人も多いです。
そこで本記事では、法人向けの格安SIMについて、以下の点をご紹介します。
- 個人用と法人用の格安SIMは何が違うの?
- メリット・デメリットは?
- 法人向け格安SIMの選び方は?
- 法人向け格安SIMでおすすめはどこ?
記事を読めば、上記の点を簡単に解決できますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
法人向けの格安SIMとは?個人向けとの違いを説明

法人向けの格安SIMとは、各通信事業者(MVNO)が、法人専用に販売している格安SIMです。法人向けと個人向けの格安SIMの違いは、以下のとおり。
<法人向けと個人向けの格安SIMの違い> | ||
---|---|---|
法人向け | 個人向け | |
回線数 | 複数回線を同時契約 | 1回線の契約 |
料金 | 個人向けより割安 | 法人向けより高い |
支払方法 | 銀行振込・口座振替が可能 | クレジットカード払いが多い |
申込方法 | オンライン・電話等で申込後、 別途書類提出 |
オンライン上で手続き完了 |
それぞれの違いについて、以下で説明していきますね。
【法人向けの格安SIMの特徴1】複数回線を同時契約
法人向けの格安SIMは、複数回線を同時に契約することが特徴です。一方、個人向けの格安SIMは、1回線のみで契約します。
【法人向けの格安SIMの特徴2】個人向けより割安
法人向けは、まとめて契約するため、個人向けより料金が割引されることが多いです。
【法人向けの格安SIMの特徴3】銀行振込・口座振替に対応
法人向けの格安SIMの支払方法は、銀行振込や講座振替が可能なことがほとんど。また、場合によっては、このどちらかしか対応していないケースもあります。
それに対して、個人向けではクレジットカード払いが多いですね。
【法人向けの格安SIMの特徴4】書類提出が必要
法人向けの格安SIMは、オンラインや電話で申し込んだ後に、別途書類の提出が必要です。
個人向けの場合、オンライン上で手続きが完結することも珍しくありません。
法人向けの格安SIMのメリット

法人向けの格安SIMを導入するメリットは、次の3つです。
- 月額料金が安くなる
- データ容量をシェアできる
- 一元管理をしやすい
以下、それぞれのメリットについて、紹介いたしますね。
【法人向けの格安SIMのメリット1】月額料金が安くなる
法人向けの格安SIMは、まとめて契約するため、月額料金が安くなることも珍しくありません。
たとえば、BIGLOBEモバイルでは、法人向けと個人向けで、下記のように料金が異なります。
<法人向けと個人向けの月額料金比較> (BIGLOBEモバイル・音声通話SIM) |
||
---|---|---|
データ通信容量 | 法人向け | 個人向け |
1ギガ | 1,200円 | 1,400円 |
3ギガ | 1,400円 | 1,600円 |
6ギガ | 1,950円 | 2,150円 |
12ギガ | 3,200円 | 3,400円 |
20ギガ | 5,000円 | 5,200円 |
30ギガ | 7,250円 | 7,450円 |
(2019年12月時点)
1回線あたりは200円程度の違いでも、数十件、数百件となると、法人契約をした方がお得ですね。
【法人向けの格安SIMのメリット2】データ容量をシェアできる
法人向けの格安SIMは、社員間でデータ通信容量をシェアできる場合もあります。
ただ、すべての法人用格安SIMでシェアできるわけではありません。2019年12月時点では、NifMo(ニフモ)の格安SIMに「法人シェアプラン」があります。
社員が使うデータ通信容量は、毎月同じ量とは限りません。出張や商談等が多い時期は、一時的に使用量が増えることもあります。
そんなときにも、個人ごとの契約ではなく、法人契約でシェアできれば、料金もデータ容量も無駄になりません。
参考元:NifMo
【法人向けの格安SIMのメリット3】一元管理をしやすい
法人向け格安SIMは、一元管理をしやすいこともメリットです。
たとえば、BIGLOBEモバイルの法人契約では、責任者が管理画面で一括管理が可能。下記は、管理できる内容の一例です。
<一括管理できる内容の一例>
- 契約プランの管理
- SIMカードの追加
- 盗難・紛失時の利用停止
- 利用量の確認
- 解約
利用量を見ながら、料金プランの変更などもできるため、個別で契約するよりも簡単ですね。
法人向けの格安SIMのデメリット

法人向けの格安SIMのデメリットは、次の3つです。
- 申込時に書類提出が必要になる
- 管理者が必要になる
- 端末代が一括払いになる
それぞれのデメリットについて、見ていきましょう。
【法人向けの格安SIMのデメリット1】申込時に書類提出が必要になる
法人向けの格安SIMの申込みは、個人向けよりも必要書類が多いです。たとえば、以下のような書類を提出します。
<格安SIMの法人契約の提出書類の例>
- 会社の印鑑登録証明書の原本
- 会社の登記事項証明書の原本
- 本人確認書類のコピー
オンライン上のみで完結できる個人の申込みと比べると、やや手間がかかりますね。
【法人向けの格安SIMのデメリット2】管理者が必要になる
法人向けの格安SIMでは、管理者が必要になる場合があります。
メリットでも記載しましたが、法人契約のプランによっては、一括管理も可能です。ただし、その場合、管理者が必須となります。
たとえばBIGLOBEモバイルの場合は、その責任者が管理画面を利用するために、月額料金がかかります。
大企業であれば、管理者の料金を払っても元が取れますが、少人数の場合は、法人契約によるメリットが減ってしまうでしょう。
【法人向けの格安SIMのデメリット3】端末代が一括払いになる
法人向けの格安SIMでは、端末代金が一括払いのみとなる場合があります。個人契約であれば分割払いも可能ですよね。
端末台数が多くなると、一括払いの金額も大きくなる点がデメリットです。
法人向けの格安SIMの選び方と見るべき3つのポイント

法人向けの格安SIMを選ぶときに見るべきポイントは、次の3つです。
- データシェアの有無
- かけ放題の有無
- お試しサービスの有無
以下、それぞれのポイントについて、説明していきますね。
【法人向けの格安SIMの選び方・ポイント1】データシェアの有無
法人向けの格安SIMで意識したい点は、データ容量を社内でシェアできるかどうかという点。前述したとおり、データシェアは法人契約のメリットです。
しかし、どの通信事業者でも行えるわけではありません。データシェアを重要視する場合は、契約前に確認しましょう。
【法人向けの格安SIMの選び方・ポイント2】かけ放題の有無
格安SIMの法人契約において、通話をかけ放題にできるかどうかもポイントです。企業内での格安SIMの利用目的によっては、それほど重要ではない場合もあります。
ただし、社員間の連絡で頻繁に通話するという状況であれば、かけ放題にできた方が良いでしょう。
【法人向けの格安SIMの選び方・ポイント3】お試しサービスの有無
法人向けの格安SIMでも、導入前のお試しは大事です。たとえば、通信速度や接続状況の確認などは、事前に確認しておきたいもの。
しかし、すべてのMVNOにお試しサービスがあるわけではありません。お試し利用をしたい場合は、対応可能かどうか確認しましょう。
法人向けプランの格安SIMがあるオススメのMVNO4選

法人向けの格安SIMがある通信事業者(MVNO)で、オススメは次の4つです。
- BIGLOBEモバイル
- mineo(マイネオ)
- NifMo(ニフモ)
- 楽天モバイル
以下、それぞれの格安SIMについて、紹介していきますね。
【法人向けプランのオススメの格安SIM1】BIGLOBEモバイル

以下は、BIGLOBEモバイルの概要です。
<BIGLOBEモバイルの概要> (法人向け格安SIM・音声通話付き) |
|
---|---|
利用回線 | au・docomo |
月額料金(1GB) | 1,200円 |
月額料金(3GB) | 1,400円 |
月額料金(6GB) | 1,950円 |
月額料金(12GB) | 3,200円 |
月額料金(20GB) | 5,000円 |
月額料金(30GB) | 7,250円 |
通話かけ放題 | ・3分 or 10分のかけ放題 ・合計60分 or 90分まで通話定額 (いずれもオプション) |
データ容量シェア | なし |
お試しサービス | あり |
最低利用期間 | 12か月 |
その他 | ・一括管理が可能 ・管理者(料金)が必要 |
BIGLOBEモバイルは、責任者による一元管理をできることが特徴。また、かけ放題や通話定額のオプションも豊富です。
BIGLOBEモバイルの法人向け格安SIMは、以下のような企業におすすめです。
<おすすめの企業・法人>
- 一括管理をしたい
- かけ放題にしたい
- お試しサービスを使いたい
また、次のような会社には、BIGLOBEモバイルの法人契約をおすすめしません。
<おすすめしない企業・法人>
- 社内でデータ容量シェアをしたい
- 小規模なので管理者費用の負担が大きい
【法人向けプランのオススメの格安SIM2】mineo(マイネオ)

以下、mineo(マイネオ)の概要を紹介します。
<mineoの概要> (法人向け格安SIM・音声通話付き) |
|
---|---|
利用回線 | au・docomo・SoftBank |
月額料金(500MB) | 1,310円~1,750円 |
月額料金(3GB) | 1,510円~1,950円 |
月額料金(6GB) | 2,190円~2,630円 |
月額料金(10GB) | 3,130円~3,570円 |
月額料金(20GB) | 4,590円~5,030円 |
月額料金(30GB) | 6,510円~6,950円 |
通話かけ放題 | なし |
データ容量シェア | あり |
お試しサービス | なし |
最低利用期間 | なし(12か月以内は別途料金) |
参考元:mineo
mineo(マイネオ)は、3回線から選べるのが特徴。月額料金も回線ごとにより異なり、auが最も安く、SoftBankが1番高い料金となります。
mineoの法人向け格安SIMは、以下のような企業におすすめです。
<おすすめの企業・法人>
- 利用回線を選びたい
- 社内でデータ容量シェアをしたい
また、次のような会社には、mineoの法人契約をおすすめしません。
<おすすめしない企業・法人>
- かけ放題にしたい
- お試しサービスを使いたい
【法人向けプランのオススメの格安SIM3】NifMo(ニフモ)

NifMo(ニフモ)の概要は、次のとおりです。
<NifMoの概要> (法人向け格安SIM・音声通話付き) |
|
---|---|
利用回線 | docomo |
月額料金 (スタートプラン※常時200kbps) |
1,180円 |
月額料金(1.1GB) | 1,340円 |
月額料金(3GB) | 1,600円 |
月額料金(7GB) | 2,300円 |
月額料金(13GB) | 3,500円 |
月額料金(上り特化1.1GB) | 1,200円 |
月額料金(上り特化10GB) | 1,880円 |
月額料金(夜間特化3GB) | 1,220円 |
月額料金(法人シェア5GB) | 2,500円 |
月額料金(法人シェア10GB) | 3,900円 |
月額料金(法人追加SIM) | 1,100円 |
通話かけ放題 | なし |
データ容量シェア | あり(法人シェアプランのみ) |
お試しサービス | あり |
最低利用期間 | 6か月 |
参考元:NifMo
NifMo(ニフモ)は法人向けの料金プランが豊富な点が特徴。上り特化プランは、上り最大速度が50Mbpsの高速で、下りは常時200kbps以下という低速。
また、夜間特化プランは、22時~6時までの間は上り下りともに高速で、日中は常時200kbps以下の低速になるプラン。
データ容量シェアができるのは、法人シェアプランのみとなります。
NifMoの法人向け格安SIMは、以下のような企業におすすめです。
<おすすめの企業・法人>
- 社内でデータ容量をシェアしたい
- 会社の稼働時間に合わせてお得なプランを選びたい
- お試しサービスを使いたい
また、次のような会社には、NifMoの法人契約をおすすめしません。
<おすすめしない企業・法人>
- かけ放題にしたい
- 利用回線を選びたい
【法人向けプランのオススメの格安SIM4】楽天モバイル

以下は、楽天モバイルの概要です。
<楽天モバイルの概要> (法人向け格安SIM・音声通話付き) |
|
---|---|
利用回線 | docomo |
月額料金 (ベーシック※常時200kbps) |
1,250円 |
月額料金(3.1GB) | 1,600円 |
月額料金(5GB) | 2,150円 |
月額料金(10GB) | 2,960円 |
月額料金(20GB) | 4,750円 |
月額料金(30GB) | 6,150円 |
通話かけ放題 | 5分 |
データ容量シェア | あり(月額100円/1回線あたり) |
お試しサービス | なし |
最低利用期間 | 12か月 |
参考元:楽天モバイル
楽天モバイルは、社内でデータ容量をシェアできますが、1端末あたり月額100円かかります。また「通信速度が常に遅い代わりに、料金の安いベーシックプラン」も特徴。
楽天モバイルの法人向け格安SIMは、以下のような企業におすすめです。
<おすすめの企業・法人>
- かけ放題にしたい
- 社内でデータ容量シェアをしたい
また、次のような会社には、楽天モバイルの法人契約をおすすめしません。
<おすすめしない企業・法人>
- お試しサービスを使いたい
- 利用回線を選びたい